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への移行期に、メングスはとり一わけ重要な位置を占める画家であり、彼の影響で当
時のヨーロッパ絵画の展望は完全に変貌していくのであった。プラド美術館には、
メングスの非常に貴重な諸作品か所蔵されており、彼の様式の最良の面とその限界
を幅広く研究することができる。メングスは、ラファェルロとコルレッジオを深く敬愛し、
両者に感化されながら宗教画を描いたが、しかし彼の個性は、何といっても、
肖蟻画においてさらに自由に発揮された。衣裳、レース、装身具の質感は、それぞれ
見事に描出され、人物の顔には、まるで磁器のような滑らかさと艶がにじんでいる。
「白画像」 デューラーは、クワットロチェント(1400年代)末のヨーロッパ絵画において、
とりわけ傑出した画家であり、また人文主義を代表する特に重要な人物の一人であつた。
彼は、おそらく <個性> の問題に常に悩み、生涯、自分自身を鏡で見つめ、己の婆を描き続け、
数々の比類なき自画像を残した。プラド美術館はそのなかでもとりわけ重要な本作品を所蔵している。
<1498>の年記(画面窓下)があり、画家は26歳である。贅沢に服を着こなし、いくぶん尊大なしぐさで
我々を見つめているが、深みのある鋭い彼の眼差しは忘れ難い。彼の完壁な技術、また自然
に対する深い理解がここにうかがえ、当時の代表的な絵画と呼ぶにふさわしい作品である。
わずかにヴァトーの小品を二点所蔵するにすぎない。この稀な画家が持つ、やや憂
いをおびた繊細ではかない、神秘的な魅力をからくも知ることができるだけである。
ヴァトーは、フランドル美術、特にルーベンスに大いに啓発され、病的な自分の気質に
合わせながらそれをロココ様式のなかで捉え直そラと試みたが、ついにルイ14世の宮廷の
最も生き生きした雰囲気を、<ネオ・マニエリスム> と呼べるほど巧みな技法で描くことに成功する。
テニールスを思わせるような、どこかの公園で催されているこの画面の婚約式は、いつの間にか
宮廷の宴の情景へと変わっていく。
ったくティツィアーノ風の泣きじゃくる天使たち(もしくはキューピッド) からも
明らかなように、ヴェネチア美術に最大の関心をむけた一時代に相当する。しかし、
聖書のこの勝利した英雄の内省的で、荘重で、メランコリックなそのポーズは、他
の美術家たちが好んで描いたような華々しい勝利のダヴィデ像とはほど遠い。彼に
冠を授けようとする、彫刻的で冷やかな勝利の女神の存在がプッサンの厳格な古典
的精神を示している。このよう年彼は、厳密に学問的な教護からつねに出発し、聖
書と古代の世界を結合して完全に独自の総合へ導くことができたのである。